仕事編その1

2005年11月08日 12:11

当時手芸店で働いていました。
とても忙しいお店に配属になり
毎日必死に仕事をこなしていた頃に起こった事です。


その日はわりとお店は空いていました。
私はいつもの通りレジを担当していました。
初老の背の高いほっそりとした女性がレジにお会計にきました。
突然そのお客様の後ろからひょこっと小さな女の子が顔を出しました。
その女の子が私に向かってにっこりと笑いました。
思わず私も(営業用)スマイルをかえしました。
お会計も終わり帰って行くそのお客様の背中を見送りました。
さっきの子供さんがいませんでした。

驚いて近くにいた同僚に
「さっきのお客様の連れの子供さんを見なかった?」
と尋ねましたが、
「は〜?何言ってるの?1人だったじゃない!」
もう1人の同僚も
「子供なんて来なかったわよ〜。」
「・・・?」

そういえばあの子の格好が古くさかったっけ。
白いブラウスに地味な色のスカート、おかっぱ頭。
もしかしてまた見ちゃったのかな〜・・・


そんな事件があったのも忘れた頃でした。

その日もレジを担当していました。
どんどんお客様をさばいていきます。
さて次のお客様は・・・
驚きのあまり私は固まってしまいました。

おかっぱ頭の女の子が
お客様の後ろに隠れるようにして顔だけ出して
ニコニコしてこちらを見ています。
『あの子!!』
そこで改めて目の前にいるお客様に視線をやりました。
『あの時のお客様だ!』
背の高いほっそりとした女性。
確かに見覚えのある人でした。
ドキドキしながらもお会計を済ませ、
その後レジに並ぶお客様達を急いでさばき、
慌ててあの女性を探しました。


『居た!』
そのお客様はちょうど下りエスカレーターに乗る所でした。
やはり子供さんの姿は見えず、お客様は1人っきりで帰っていきました。

その後転勤してしまったのであのお客様とあの子供には会ってません。