もうとっくにブログに書いたかと思っていたのですが
まだこの話は書いていなかったようなので。
手芸店で働いていた時の話です。
当時すっごく暇〜な店に転勤してきて
お客様が来ないので接客はしないし、レジもする必要が無いし
本当に毎日暇で店内を掃除したり内職(編み物)したりして
過ごしていました。
そんなお店でしたので、なるべくデッドストックを持たないようにと
本社のお達しがあり、取り扱う商品も極力減らされていて
什器に掛かっている商品も必要最低限の数。
ですから什器はスカスカ。
(什器はフックを好きな位置にかけられるように格子状になっているんですが
殆ど向こう側が見えるくらい空いていた訳です。)
いつものようにレジカウンターの内側で内職をしていました。
同僚(パートさん)が休憩から帰ってきて
「店長〜今日も暇ですね。」と言いました。
「本当にね〜。」と私。
二人で黙々と内職に精を出していたのですが
たまに気分転換を兼ねて店内を巡回していました。
ちょうど什器の間の通路を歩いて見ている時でした。
奥の壁際にある糸のケースの方で
カタンカタンとミシン糸を取り出しては色を見てまた戻す、
というような音が聞こえてきたのです。
ミシン糸のケースは引き出しになっており
一番手前を取り出すと糸の在庫の列が前に押し出されてくるというタイプで
取り出した糸を一番手前に無理に押し込む人が多かったので
音に特長があります。
すぐに糸のケースの所にお客様がいるのだと思い
什器の隙間から様子を伺いました。
先にも書いたように什器に商品が少ししか掛かっていないので
奥にある糸のケースのところが容易に見えた訳です。
糸のケースの前には誰もいません。
でも音は相変わらず聞こえています。
暇で静かな店内に音が響き渡っています。
すぐに通路を曲がり、糸のケースの前に来ました。
するとほわ〜んと香水の良い香りがしました。
目の前には誰もいないし周囲を見回しても人っこ一人いません。
でも目の前のケースからミシン糸を取り出す音は聞こえているのです。
『あ、こりゃいつものアレ?』と思い
くんくんと匂いを嗅いで回ると
匂いの元が動くのです。
普通香水って首や手首につけたりしますよね。
それから考えると
ちょうど私と同じくらいの背丈の人(というか見えないアレ)みたいなんです。
しかもこの香りから想像するに・・・中年の女性・・・
私がくんくん匂いを嗅いでもいなくならなかったので
同僚を呼んで「ここ、匂い嗅いでみて!」と
何も無い空中を指して「ここ!ここ!」と匂いの強い所を嗅いで貰ったのです。
すると同僚も「匂う!」と驚いていました。
しかし二人の人間にくんくん匂いを嗅ぎまわられ、嫌だったのでしょうか
その匂いの元はフワフワと移動し始めました。
それを追いかけるように鼻をくんくんさせながら一緒に移動していたんですが
暫く追ったあと見失いました。(っつーか最初から見えないんだけど。)
同僚にも音は聞こえていたようですが姿は見えず。
香水の匂いが良い香りだったせいか
怖い印象は全く無く
その日も暇なのでパートさんは早々に帰り
自分1人で長い時間店番をして一日を終えたのでした。
余談ですが現在一般的にミシン糸というと
ポリエステル100%の糸が殆どですね。
木綿のミシン糸のことはカタン糸と言います。
ミシン糸のケースから聞こえてきた音はカタンカタン・・・(´Д`)
ってしょーもないシャレでした。ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛)Д`)ノ